2016年10月10日

効かなくなった? 「経鼻インフルエンザワクチン」

痛くない、鼻から点鼻する インフルエンザワクチンについて(日本では、現在、まだ発売されていませんが)

日本でも、経鼻弱毒生インフルエンザワクチン「フルミスト」の発売が待たれています(日本では第一三共製薬が承認申請中になっています)
痛みがなく子供さん達にはとってもありがたいワクチンですが
ここにきて、効果が弱いのではという報告が出てきました
2013年までのデーターでは注射と同様に50〜70%ぐらいの効果を出していましたが、2014年以降、注射のワクチンより有意に効果が悪かったようです。特に、H1N1型にはほとんど無効のような結果です。
これをふまえて、アメリカ疾病対策センター(CDC)は、今年から、フルミストを勧奨しないと発表しました(今まで推奨していた)。
フルミストは、欧州では既に使われていますが、この数年効きが悪いと言う報告があります。
このニュースには、困りました。

北里大学の中山哲夫氏のご意見として、生ワクチンの場合には、感染歴があるとウイルスが体内で排除されてしまうために効果が無くなるのでは?(特に最近H1N1の流行が続いていたため感染歴のある方が多くそれを裏づけているのかも)

今後、「フルミスト」が承認されても使用方法が難しくなりそうです。

なお、新しい動きもあります、第一三共による承認申請中の事案です。
 皮内注射(皮膚の表面近くに打ち丸いふくらみが出来るような注射方法)によるインフルワクチン接種です。従来の皮下摂取より効果が高いといわれており、また、痛みも少しは軽減されるかもしれません(個人のとらえ方ですが(笑))。しかし、泣いて暴れている子供さんには、皮内注射はなかなか、技術的に難しい物があります。

以上、日経メディカル記事より抜粋しました。

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posted by 院長 at 12:22| 医療情報「全般」