2013年12月26日

甲状腺腫瘍に伴う反回神経麻痺

 12月の初旬に、咽喉の痛みを訴えて来院された女性の方です。
内視鏡で、確かに、咽喉の炎症があり、風邪薬を処方して良くなりました。
私どもは、のどの炎症の際には、通常、頸部を触診することにしています。その際に、右の首の前(前頸部)、甲状腺の位置に腫瘤を認めました。近隣の内科で高血圧の治療をされていたので、主治医の先生にご連絡して甲状腺の精査を依頼しました。
 なんと、その2週間後に、声がれ(嗄声)を訴えて、もう一度、当院に来られました。
内視鏡で確認しました。2回目の内視鏡検査では、右の声帯が動いてないようでした、これは、喉頭神経麻痺(反回神経麻痺)といって、声帯の筋肉を動かす神経が麻痺しているために、声帯が閉じずに声が嗄れたものと思われます。
 甲状腺の病気により、その横を走行している喉頭神経を巻き込んだり圧迫したりすることがあります。その場合に神経障害が出て声が嗄れる場合があります。
 皆さん、声枯れの原因には、さまざまな病気が隠れていることがあり注意が必要です。気になったら耳鼻科を受診してくださいね。

写真で矢印の方向が右の声帯になります(内視鏡の写真です) 「吸気時」 「呼気時」
左の声帯に比べて、右の声帯(→)の動きが悪いのを、確認できます
ご説明しても、この所見(写真)を読むのは熟練が必要です、言葉だけではなかなか理解できないですね、お許しください。

反回神経麻痺a.jpg 反回神経麻痺b.jpg

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posted by 院長 at 00:00| 医療情報「のど」